卒業証書には筆耕が当たり前です。なぜだかわからないけれど、仕事の資料や手紙ではゴシック体や明朝体を利用するのに対し、賞状や卒業証書は必ず筆耕を使用しています。

平安時代や室町時代などの昔の日本では、現在のようにシャーペンやペン、さらにはパソコンでのタイピングは存在していません。

筆で文字を書くのが当たり前だったのもあるのか、その文化が卒業証書や賞状の書体として残っているのかもしれません。なんにしろ、ブロック体や明朝体で書かれた賞状はあんまりしっくりこないというのが正直なところです。

最近では、筆耕の代筆を承る業者も出てきたことからも、これからもこの文化が残っていくことが分かります。それは「文化を後世に伝えていく」という観点から見ても、とても心強い部分でもあります。

パソコンの画面に表示された文字や印刷された文字ばかりを見なれてしまった私達にとって、手書きというのは何か特別なものを感じます。絵手紙や年賀状でのやり取りが希薄となった今だからこそ、素晴らしい文化だと再認識できます。

私自身、卒業証書を受け取ったことがありますが、そこに書かれていた文字はすべて、その当時の担任の先生が書かれていて、言葉ではなくとも「先生からのお祝いの気持ち」を受け取ることができました。この文化がいつまでも残ることを願います。